【FaB】デッキフォーカス | ブリッツKano

クラシック構築のKanoが難しすぎると感じるのは、自分だけではないはず!実際アーセナルパスの二人が、FaBで最もスキルを要するヒーローとしてあげたのがKanoでした。しかし、それでもKanoをやりたいと思った方必見。今回はBattle Hardened Indianaplolis優勝のKanoブリッツデッキに注目です。

デッキ概要

フォーマット: Blitz

アーキタイプ:コンボ

長所

  • コンボが決まった時の爽快感
  • Blitz環境トップクラスのデッキ

短所

  • 操作性が特殊
  • プレイスタイルは完全限定

2023年2月初めに行われたBattle Hardened Indianapolis優勝に続き、2月末のBattle Hardened AuklandでもKanoが優勝しました。しかも、Auklandの決勝はKano同士のミラーマッチ。現状Kanoがブリッツ環境ではトップレベルのデッキと言えます。

Kanoは他のデッキと比べて非常に独特で、相手のターンに攻撃を行うコンボターンは特にプライオリティーを維持してレイヤーを重ねていくので、これまで物理攻撃ヒーローのみを使用されてきたプレイヤーはもちろん、同じウィザードのアイスランダーなどと比べても慣れるまで操作性に戸惑うと思います。

プレイスタイルには柔軟性がほぼ皆無で、タイミングを見計らってコンボを仕掛けるスタイルとなります。

デッキ内容

Fabrary デッキリンク

今回の記事には上のデッキを元に書いていますが、Aukland優勝デッキは以下の通りです。

お財布に優しいバージョン

レジェンダリー

あなたがEye of Ophidiaピッチする時、opt 2

インディアナポリス優勝デッキをそのまま作成すると、現在$870とFabraryで計算されていますがこのうち半分以上がたった1枚のFabled・Eye of Ophidia($436)です。

アイはKanoの能力で当たってしまった場合はハズレ=そのターンKano能力が使えなくなり、これがコンボターンならほぼ無条件でゲーム負け確定になるリスクもあります。アーセナルパスの動画でも以前、このカードを(クラシック構築環境で)デッキに入れるか入れないかで意見が分かれていました。数値的な根拠はありませんが、勝率への貢献度はトッププレイヤーですら数%程度ではないかと思われます。

よって、予算的にはまずこのカードを抜きます。代わりに別のブルーピッチ、Scour、Potion of Deja Vuを入れることで半額になります。

あなたのターン開始時に、もしFyendal’s Spring Tunicにエネルギーカウンターが3点未満なら1点のエネルギーカウンターを置いても良い。

Instant – 3エネルギーカウンターをFyendal’s Spring Tunicから取り除く: {r}を得る。

Blade Break

次にデッキで高額なのが、FaBにパワー9があるとすれば確実にリスト入りするチューニックです。現在Fabraryでは$225と計算されています。ブリッツでは大抵の場合5ターン以内に決着がつく試合が多いのでSpellfire Cloakでも多くの場合同等の効果がえられます。ハイパーアグロだと、チューニックが溜まる以前にクロークが使える分有利な場合すらあります。ただし、チューニックの1点防御はKanoの開始ライフを1点増やしている計算になるので、その分の効果は大きいようです。

3番目にデッキ内で高額なのがStormstriderです。現在$120となっています。クラシック構築ではコンボの鍵となるWildfireが相手のターン中に発動しないとその効果を発揮できないのでほぼ絶対必須と言えますが、ブリッツでは自分のターンでもコンボダメージの提示自体は殆どの場合同等にでます。よって、更に予算を抑えたい場合はStormstirderの代わりにMage Master Bootsを使用します。

Action – {r}, Mage Master Bootsを破壊する: 次のあなたのプレイする’ノンアタック’アクションカードはgo againを得る。

Go Again

ただし3枚のコンボを繋げても、相手の手札が4枚の状態なのでAB持ちにはかなりブロックされてしまうため実質的には射程距離が圧倒的に遠くなります。

上の3枚を抜いた場合は、一気に$80となります。

$80ブリッツKano

戦略

基本戦略

基本戦略は、ブレイクポイントを超えたオンヒット効果を持つウィザードアクションで相手のライフとカードを削りつつ、確実に射程距離に入った時にコンボで一気にゲームを終えるというものです。ブリッツのゲーム開始ライフ20点だと、アーケンバリヤー(AB)がない・ABをするためのリソースがない状況ではフルライフの20点ですら射程範囲となる手札もあります。

相手のライフを減らしていけば、その分ABを持っている相手でも、火力が低めのコンボの組み合わせでも勝利できる確率が上がっていきます。

コンボ

現在クラッシック構築(CC)では、コンボの鍵となっているAether Wildfireですが、このカードはブリッツでは禁止リストに入っています。それでもStormstriderとBlazing Aetherの存在に加えてBlitzのゲーム開始ライフが20点なので、状況によってはCC以上にコンボデッキ感覚を味わえます。

コンボターンと呼ぶターンは基本的に、CCと同様に3枚のウィザードアクション使用による大ダメージとターンとなります。

例えば、上の3枚によるコンボだと何も付加しない状態で、相手のターン中なら9点のリソースを消費して14点。AetherweaveとMetacarpusノードで更に4リソースを使用して、4点分のダメージ付加した場合は、最終的に24点となります。

ただし、これらのカードはAether Wildfireコンボの時の様に相手のターン限定ではないので、相手がABを持っていなければ自分のターン中に上の3枚を使用しても同じだけのダメージを与えることができ、その場合はStormstriderコストを支払わないでも済む場合もあります。

対象のヒーローに4アーケンダメージを与える。もしEmritus Scoldingが相手のターン中にプレイされたなら代わりに6アーケンダメージを与える。

他にも、相手のターン中に使用するEmeritus Scolding、Blazing Aetherにピッチ用カードを加えた3枚で追加ダメージなしでも12点のダメージを提示できます。ここにCrucibleやMetacarpus Nodeで攻撃力を追加できたなら2枚の攻撃カードで17点のダメージを提示できることになります。

削る攻撃

コンボターン以外は基本的に、相手のライフを射程距離=コンボターンでOTK(1ターンキル)できるまで削っていきます。

基本的な流れとして、自分のターン中にブルーピッチ、Aetherweave発動、そしてオンヒット効果を持つ火力の高いカードで攻撃となります。

代表的なカードが上の4枚です。オンヒット的な効果がついているため相手は基本的にアーケンバリアーを使用します。これにより、ライフと共に相手のカードを削ることができます。

Opt・Tutorカード

Kanoの能力とデッキカードを見て、順番を入れ替えることのできるOpt(選択)の相性の良さは明白ですが、Opt自体はダメージに繋がらないため、デッキに含まれるOpt系のカードは限られています。

Aether Spindleは、完全にブロックするためには相手は2枚以上のピッチが必要となるため大抵の場合は2枚ほどOptが可能です。

Lesson in Lavaは、Optではなくチューター能力なのでコンボパーツを揃えるのにも使えるし、戦術的にコンボ以外にもその都度必要なカードを設置できるので非常に強力なカードです。

実際にOptやチューターでデッキの上に持ってくるカードについてはコツのセクションで個人的な意見を書いています。

ブロック戦略

元々ゲーム開始時のライフが低いので、相手を射程距離に入れるまで生存しなくていけないので、基本は攻撃カードとそのリソースを支払うピッチ用カード以外の2枚はブロックに使用することになります。

一見すると、2枚ブロック=平均6点で足りないように思われますが、Kano戦に慣れているプレイヤーほど手札4枚を使い切ろうとはしません。なぜなら、4枚手札から使い切ってリソースがない状態こそ、Kanoにとって相手が射程距離に入った瞬間となるからです。

そして、自分のターンで相手にプレッシャーを与える攻撃を提示し続けることで、相手はブロックにカードを割くようになり、結果的に相手が攻撃に使用できるカードが各ターン平均2枚という状況が続きます。

アーセナル戦略

アーセナルに設置するカードは、すぐさま次のターン使用可能な攻撃カードか、Tome of Fyendalとなります。攻撃用のカードが設置されていれば、続く相手のターンでピッチ用カード以外の3枚をブロックに使用することが可能になります。

Tome of Fyendalはアーセナルから使用することでKanoには特に貴重なライフを回復してくれます。

注意点としては、ピッチ用のブルーカードを設置するとダブルテンポロスに繋がるので気をつけましょう。

コツ

「ストームストライダーは、トドメの一撃」

ストームストライダーズ

インスタント – [resource] ストームストライダーを破壊する:このターン中まるでインスタントであるかのように、次のウィザード「非攻撃」アクションカードをプレイすることができます。

ウィザード初心者には重要なポイントです。ウィザードクラスの最強装備、中にはゲーム中最強の装備とも言われるStorm Stridersですが、使うタイミングはゲーム勝利の瞬間です。

このカードは存在しているだけで、相手は自分のターン中の攻撃を意識しなくてはいけないので、ガードを下げにくくなります。ウィザード相手のガード=ピッチカードなので相手が手札を使いきれないというだけで、毎ターンその分相手のテンポを失わせていることになります。

「自分のターンにプレイ」

Kanoの能力から相手のターン中にプレイすることを意識してしまいがちですが、これは初心者が陥る罠です。筆者はガッツリ引っかかりました。

表現価値的に見るとわかりますが、Kanoの能力発動には3点のリソースが必要でこれはカードをインスタント化するだけでカードのコスト自体は普通にかかります。つまり、相手のターンにカードを使用するためだけに平均EV3点分を失うことになります。

しかも、デッキの上に何が置いてあるか分からない場合は引いたカードが1〜2点攻撃のブルカードなんてこともあり、そこに使用コストがあれば3枚使ってEV2点なんてターンサイクル最低なEVを出すことになります。

「Opt向きカードを知る」

Optやチューターができても、実際にどんなカードをデッキの上に持ってきたらいいのでしょうか?

これはKanoプレイヤーのスキルレベルが純粋に反映されるところです。

筆者自身まだまだ学習中ですが、基本的には2通りの状況がありその都度理想的なカードが変わりると捉えています。

①Kano能力用

Optやチューター直後に、続けてKanoの能力でカード追放・使用が可能な場合は、デッキの上に設置したカードはそのままプレイすることを目的としたカードを設置します。この場合はプレイした時に最大EVを持つカードとなります。

注意点として、この時設置したカードのリソースを払わはなくてはいけないことも忘れないようにしましょう。

設置カードは3種類で、火力の高い攻撃用のレッドカード、ドローカード、またはGaze the Agesが理想的です。

直接攻撃の火力の高い攻撃用カードはそのまま攻撃EVで測ります。

Tomeシリーズのカード2枚引きは強力で、2枚のうち1枚でもブルーピッチカードならKanoの能力をもう一度発動させることができます。2枚ブルーピッチならさらに2度発動という可能性もあり大逆転につながる可能性もあります。

しかし、Optなどで更に下のデッキ内のカードを知らない場合=殆どの場合は、何を引くかは運なので、もし確実に高火力で攻撃が可能な場合は、欲張らずに普通に攻撃カードで攻撃した方が間違いありません。

Opt 2

もしあなたがこのターンに別のウィザード’ノンアタック’アクションカードをプレイしていたなら、このカードが解決する時、Gaze the Agesをあなたの手札に加える。

筆者は初見でこのカードの凄さが全くわかっていませんでした。Kanoの能力で山札からこのカードを追放して使用するということは、殆どの場合既にノンアタックウィザードアクション使用条件を満たしている状態なため、Gaze使用によるOptでデッキの上のカードを選択。

そのままGazeがブルーピッチとして手札戻るため、GazeをピッチしてKanoの能力を発動しGazeでOptしたカードをそのまま使用できます。

②手札用

このターンKanoの能力を使用するにはリソースが足りない、相手に既にピッチしたカードでABリソースが残っているなどの場合はKano能力使用による直後の攻撃はできない・意味がなくなります。この場合は、山札の上に設置したカードはそのまま自分のターン終了時にひくカード=手札用となります。

Kanoにとっての理想的な手札は、攻撃カード1枚とブルーピッチ3枚となります。

これは攻撃で使用するカードがアクションポイントを消費するので、そのままでは連続して使えないためピッチと攻撃カード以外の残りの2枚はブロック用かKano能力発動に使うことになるからです。そしてKanoの能力が3点リソースかかるため、ブルーピッチカードが理想的というわけです。

つまりこの状況では、Kanoの理想的な手札を作るために次の自分のターンで攻撃使用したいカード、アーセナルに設置したいカード、または既にそれらのカードが揃っている場合などはブルーピッチカードを選択することをお勧めします。

サイドボードプラン

Vs. ウィザード

  • Alluvion Constellas
  • Waning Moon

AlluvionはABを増やすのに加えて、Waning Moonをフリーで使用できるようにするためウィザード戦では重要です。

Vs. ハイパーアグロ

  • Spellfire Cloak

ハイパーアグロ版のダッシュなど、Tunicがチャージするまでゲームが続かないヒーロー相手には、Spellfire Cloakを使用します。

Vs. Prism

装備変更

  • Ironhide Gauntlet

Dominate

もしHerald of Eruditionがヒットしたなら、これをヒーローのソウルに加えてカードを2枚引く。

Phantasm

Herald of Eruditionを防ぐ鍵はIronide Gauntletだそうです。

Vs. Benji

装備変更

  • Ironhide Gauntlet
  • Ironhide Plate

Benji専用の装備も説明していました…

情報元

優勝者本人のデッキ説明です。必見です。

2023年どBattle Hardened Aukland決勝戦。Kanoのミラーマッチです。デッキの内容はほぼ同じなので参考になります。