【FAB】デッキフォーカス | ブルランダー ”初代世界王者デッキ”

これまで(Stormstriderなかったので)ウィザード未経験だった筆者がついにウィザードに挑戦。やはり試すなら「世界王者のデッキ」というわけで今回は2022年度世界王者・マイケルハミルトンのIyslanderデッキにフォーカスです。アイスランダーを始めたばかりのプレイヤー、これから始めようか迷っているプレイヤーのお役に少しでも立てれば幸いです。

⚠︎これから実際にプレイを重ねていく中で、気づいた点があれば追加していく予定です。

記事の一般公開から1時間弱で、本日公開された禁止リストにAmulet of IceとHypothermiaが載っていました。1月30日まで楽しんでください。

更新履歴

2.4.2023 – Calling Indianapolisで、ハミルトンは再びアイスランダーを使用。失った6枚の代わりにWinter’s Bite(レッド)とCommand & Conquerが追加されていました。

2.7.2023 – Calling Indianapolisデッキ内容を追加。

デッキ概要

フォーマット: クラシック構築

アーキタイプ:アグロコントロール(撹乱的アグロ/テンポデッキ)

長所

  • 世界大会優勝デッキ
  • 2023.1禁止カード発表後もIndianapolis Calling優勝
  • スキルを磨けるデッキ
  • 柔軟性

短所

  • 操作が比較的難しい
  • 時間がかかる
  • 高額

デッキ内容

2022年世界王者デッキ

追記

Amulet of Iceの禁止部分はWinter’s BiteでHypothermiaはサイドボード用なので、攻撃強化でCommand & Conquerで最初は試してみようと思います。

2.4.2023: ハミルトンはC&CとWinter’s Bite(レッド)でインディアナポリス・コーリングに参加しました。そして見事に優勝。

新デッキはBrothers in Armsを2枚に減らして、その分C&Cを3枚に増やし後は上記の変更点のみの実質禁止カードを埋めたデッキです。

2023年Indianapolis コーリングデッキ

戦略

基本戦略

アイスカードによるテンポ妨害と効率の良い攻撃のバランスで、相手との総合テンポの差を保ちながら相手のライフを削っていく、典型的なAggro-Control/Disruptive Aggro(撹乱的アグロ)/Tempo「テンポデッキ」です。

ストームストライダーズ

インスタント – [resource] ストームストライダーを破壊する:このターン中まるでインスタントであるかのように、次のウィザード「非攻撃」アクションカードをプレイすることができます。

最後は相手のライフが8~10点まで削れたら、ウィザードではお馴染みのStormstriderを使用した相手のターン中にトドメのブロック不可能攻撃です。

例) Fyendal’s Tunicのリソースがあれば、ブルーピッチ2枚と合わせて7点分のリソースが使用できます。これで、アーセナルのAether Hail(1コスト)、StormstriderでレッドAether Icevein(3コスト)とWaning Moon(2コスト)などで攻撃すれば2+5+3=10点のダメージが提示できます。

例2) Tunicリソースがない場合は、ブルーピッチ2枚の6点のリソースしかないので、レッドAether IceveinとWaning Moonだけになるので、8点のダメージになります。

攻・妨バランス

アイスランダーは攻撃で平均7~8点ぐらいの攻撃を提示できるので、妨害を上手く利用することで相手の攻撃力をそれ以下に抑えられればテンポは維持できていることになり、予定通りにゲームが進行しることになります。

ブロック戦略

オフェンスターンは基本的に1アクションで、物理攻撃ならピッチとカード合わせて2枚。アーセナルが埋まっている状況だとオフェンスターンだけで手札4枚全てを使い切ることはあまりないので、平均残りの手札1〜2枚はブロックまたは妨害に使用することが基本ブロック戦略となります。

このデッキでは相手とのライフ差が離れすぎないことを維持することが戦略の鍵なので、表現価値通り=普通のブロックでもテンポを維持するためなら惜しみなくブロックしましょう。

普通のブロックでもテンポを維持するためなら惜しみなくブロックしましょう。

攻撃カード

このデッキは物理攻撃とアーケン攻撃を使い分けることが可能なデッキで、その中でも特にアイスランダーのゲーム開始ライフが低いことを利用したことでレート超過の効率良いカードが活躍します。

特にこのデッキがUSAナショナルで初登場するまで注目されていなかったWounded Bullはデッキの名称にもなっています。

Wounded Bullをプレイした時、もしあなたのライフが相手よりもが少ない場合は、+1[attack]を得る。

あなたがFyendal’s Fighting Spiritで攻撃または防御する時、もしあなたの{h}が相手よりも少なければ1{h}を得る。

上の2枚にEnlightened Strikeを合わせて、大型物理攻撃カードはピッチとカードの2枚完結方です。これらのカードは合計9枚搭載されています。これらのカードの使用の他に残る2枚を普通3点ブロックに使っただけとしても、競技用CCの平均イニング目標表現価値14点に達していますね。

アイス融合

対象に5点のアーケンダメージを与える。もしAether Iceveinが融合されていてヒーローにダメージを与えたらなら、そのヒーローは{r}{r}を払わなければカードを1枚捨てる。

攻撃と妨害が一体化したカードです。このカードは融合なしで使用すると2枚のカードで5点のダメージ提示とレッドカードですらレート未満のカードになります。よって、このカードは基本的には融合状態で使うことが鍵です。

融合効果が追加された状態なら、相手の手札を確実に1枚減らせます。1枚のカード平均表現価値は3点分なので、融合版なら実質8点の表現価値を持ったレート超過カードに変身します。ただし融合にはピッチするカードとは別にアイスカードの提示が必要になるので、3枚(Aether Iceveinはアーセナルでも可)のカードがないと発動できないため、物理攻撃よりも使用が少しだけ難しくなっています。

妨害カード

アイスランダーのプレイの鍵は、妨害カードの使用方法とタイミングです。

Go Again

相手のヒーローのカードと起動アビリティは1{r}追加でかかる。

Chanel Ice – あなたのエンドフェーズ開始時に1点のフローカウンターをChannel Lake Frigidに置き、もし各フローカウンターにつき1枚のIceカードをあなたのピッチゾーンからデッキの下に戻せなければこのカードを破壊する。

相手のテンポ(イニング表現価値)を奪う、妨害系カードの代表的な1枚がチャンネルレイクフリジッドです。手札とリソースを効率良く使用して、コンボターンを狙ってくる相手にとってはその効果は絶大です。相手のターン中に、アーセナルから使用できれば実質2イニング連続でチャンネルを維持することがかなり簡単にできます。相手が強力なコンボターンを要するデッキなら、このカードをコンボターンのタイミングで使用できればほぼコンボターンの爆発力を無効化できます。

対象のアタックはGo Againを失い、{r}{r}を払わない限りそれを得ることができない。

手札破壊シナジー

アイス融合

対象に5点のアーケンダメージを与える。もしAether Iceveinが融合されていてヒーローにダメージを与えたらなら、そのヒーローは{r}{r}を払わなければカードを1枚捨てる。

アイス融合ができれば単体でも効率の良いAether Iceveinですが、他のカードとのシナジーでその効果を大きく高めます。

Insidious Chillは3点のフロストカウンターを置いた状態でアリーナに出る。フロストカウンターがなくなった時に、これを破壊する。

あなたがアイス融合を行う度に、Insidious Chillから1点のフロストカウンターを取り除く。もしそうしたならば、対象のヒーローは{r}{r}を払わなければカードを1枚捨てる。

Go again

Instant – Amulet of Iceを破壊する: 対象のヒーローは{r}{r}を払わなければカードを1枚捨てる。この効果はこのターン中にアイス融合を行なった場合のみ使用可能。

上の2枚が設置された状態で、アイス融合したAether Iceveinを発動させると、相手はアイスベインと更にもう一枚シナジーカードの効果でカードを失うことになります。そして、この2枚による手札破壊効果はアイスベインが解決する前に発動する・できるので、アイスベインのダメージを軽減するリソースすらも奪うことになります。

追記: Amulet of Iceが禁止になったので、代わりにはとりあえずWinter`s Biteで試してみます。

対象のヒーローは{r}を支払わなければカードを1枚捨てる。

Go again

Amlulet of Iceの強みは場に設置して、タイミングよく手札破壊シナジーで使えることと、2点リソース強要はInsidious Chillや別のAoIと組み合わせて、複数の手札破壊に使えることでした。Winter’s Biteはリソース強要は1点なのでInsidious Chillの2点は合わせて、3点・1枚のブルーピッチで支払えてしまうことと、このカードで手札破壊シナジーを発揮するにはタイミングよく手札かアーセナルに設置していないといけないので、どこまでその使用価値が下がるかプレイしてみないと分かりません。

Action – {r}{r}{r}: 対象のヒーローは{r}払わばければカードを1枚捨てる。

Blade Break

リソース3点で、相手のカード1枚と交換なので効率的にはアイスベインの手札破壊などと比べて劣りますが、Scar for ScarやEnlightened StrikeのGo Again付きの攻撃の後に使うと平均で3点分相手の表現価値を奪えるのでそれぞれのカードを使用したターンの表現価値を上げる役割を果たします。また、Channel Lake Fridgidの維持にピッチ需要のトリガーが必要な時にも使えます。

消耗戦コンボ

物理レッドカードもアーケン攻撃カードも、相手が防御に準ずる場合は消耗戦になります。この場合はデッキ2巡目も決して珍しくはありません。そこで火力(攻撃力の高いカード)とスタミナ(デッキのカード枚数)不足にならないように、消耗戦が予想される試合にはFrost Hexを使ったコンボパッケージを搭載することになります。逆に消耗戦にならない場合は、このコンボパッケージは必要ありません。

アイスランダー専門

あなたのコントロール下にあるフロストバイトは、”あなたのエンドフェーズ開始時に、1点のアーケンダメージをあなたに与える”を得る。

アイスランダー専門

アイス融合

Xのフロストバイトトークンを対象のヒーローのコントロール下で作成する。そして、もしIce Eternalが融合されていたなら、そのヒーローにそのヒーローがコントロールするフロストバイトトークンの数だけアーケンダメージを与える。

例えば、場に2枚のFrost Hexを設置した状況でチューニックカウンターとブルーピッチ3枚を使って、X=5(10点のリソースを支払う)形でアーセナルからIce Eternalを使用。手札に残した1枚はアイス融合に提示。そして、最後にそのカードをピッチしてWaning Moonを発動。

Eternalのアーケンダメージ: 5
Waning Moonのアーケンダメージ: 3
Frost Hexのターン終了ダメージ: 5 x 2
合計: 18点

Frost Hexの数で5点ずつ提示できるダメージが増えていきます。

Frost Hexの数最大合計ダメージ
08
113
218
323

5枚のカードを使うことになるので、レートとしてはFrost Hexが最低でも2枚設置されていないとレート未満の価値になります。

注意点としては、Ice Eternalのプレイタイミングです。相手が確実にカードをプレイできない状況でなくてはいけません。例えば、Frostbiteが5枚あっても相手が何かをプレイできればFrostbiteが全て消えてしまうのでFrost Hex分のダメージ10~15点分が無効化されたことになります。

サイドボード

このデッキは相手のプレイスタイルを戦略的に妨害するので、対戦相手に合わせたサイドボードカードの選択が重要です。

Vs. Fai

装備

  • Cornet Peak
  • Ironrot Gauntlet
  • Fyendal’s Spring Tunic
  • Stormstrider

除外

  • Frost Hex (3)
  • Ice Eternal (3)
  • Energy Potion (2)
  • Hypothermia (1-2)
  • Heart of Fyendal (0-1)
    • 後手なら除外。

基本攻略法としては、3枚以下のファイの手札は火力がグッと下がるので、定期的な妨害を行うことでファイプレイヤーの手札を毎ターン1〜2枚削ります。

理想的なのはChannel Lake FridgidなどでファイのArt of Warを使用するコンボターンを抑え込むことです。他にもBlizzardかHypothermiaでGo Againを抑えることができれば、連続攻撃をピッタリと止めることができます。

ただ、ファイの場合は(ブライアーと比較して)コンボターンのタイミングが予測しにくいので、もしタイミングよくコンボターンを抑えることができない場合は、コンボターンのダメージを受けることになります。しかし、それ以前と以後にテンポを得ることでゲーム全体のテンポを維持するというのが基本的な攻略方法だそうです。

Vs. Oldhim

装備

  • Crown of Providence
  • Fyendal’s Spring Tunic
  • Ironhide Gauntlet
  • Stormstrider

除外

  • Scar for Scar (3)
  • Blizzard (3)
  • Hypothermia (2)
  • Brain Freeze vs. Polar Blast (2)

基本戦略はテンポよく攻めていくことで変わりませんが、相手の行動次第で消耗戦になる確率が高いので消耗戦パッケージを導入します。この場合は、早い段階からFrost Hexを設置して相手が5枚の手札になってもあまり気せずにプレイするといいとのこと。理由としては、Oldhimはヒーローの性質上5枚の手札を効率よく使い切ることは難しいからだそうです。

ちなみにサイドボードで入れる、Crown of Providenceは、相手のC&C+Pummelのコンボ級シナジーを防ぐためです。

Vs. Iyslander

装備

  • Alluvion Constellas
  • Nullrune hood
  • Metacarpus Node
  • Stormstrider

除外

  • Scar for Scar (3)
  • Sink Below (3)
  • Blizzard (3)
  • Hypothermia vs. Brain freeze (1)

各ターン最初にAlluvion Constellasがアーケンダメージを防ぐ時、もしこれに4未満のエネルギーカウンターが置かれるなら、エネルギーカウンターを1点置く。

インスタンt – 2点のエネルギーカウンターをAlluviion Constellaから取り除く: 次のスタッフ効果発動は{r}{r}{r}コストを下げる。

アーケンバリアー1

ミラーマッチの鍵となるのはAlluvion Constellasだそうです。2回アーケンダメージをブロックすると、Iyslanderの武器・Waning Moonがノーコストで使えるようになります。Waning Moonは2点~3点のアーケンダメージを生み出すので、受けたダメージをそのままかそれ以上相手に返すことができるという仕組みです。表現価値的には2点のリソースでダメージを2点防いで、2〜3点の攻撃を加えるので4〜5点とかなりのレート超過になります。

ミラーマッチでは長期ゲームが予想されるのでなるべく早い段階で消耗戦コンボ(Frost Hex)を設置するようにします。ただし、1枚目のFrost Hexは相手のAlluvion Constellasをチャージするだけになってしまうので、なるべく早い段階で2枚目を設置したいところです。

他のデッキ対戦と同様に、アイスランダーでも山札の一周目終盤から二周目序盤のChannel Lake Fridgidの効果は絶大になります。CLFが場にある状態だと、相手がStormstriderで攻撃することも困難になる上に、効率のいい物理攻撃も突然非効率に早変わりです。

Metacarpus Nodeは、アーケンバリアーのためでその攻撃使用は相手にトドメを指す瞬間まで待ちましょう。

Vs. Briar

装備

  • Coronet Peak
  • Fyendal’s Spring Tunic
  • Metacarpus Node
  • Stormstrider

除外

  • Frost Hex (3)
  • Ice Eternal (3)
  • Wounded Bull (3)

攻略法としてはIce Veinなどによる妨害を中心とします。Briarは爆発的なコンボターンの発動にChannel Mount Heroicを使用しますが、実際にその効果が出るのはCMHを設置した次のターンとなります。よって、ファイに比べてコンボターンのタイミングが読みやすく対処もとりやすいそうです。上手くプレイできればブライアー戦はアイスランダーに分があります。

Ice Vein以外にも、BlizzardやHypothermiaでGo Againを抑えてCMHのターンを止めることもできます。

またルールの細部を理解して可能になる戦略のようですが、BriarのEmbodimentはBriarのアクションフェーズ開始時に破壊されるため、通常ではこないはずのプライオリティーがブロック側に回ってきます。よって相手が実際にカードをプレイする前に、アーセナルからのブルーカード発動などが可能になります。このタイミングで使用したいのはCold SnapとChannel Lake Fridgidとのこと。

Vs. Dash

装備

  • Corronet’s Peak
  • Fyendal’s Spring Tunic
  • Ironhide Gauntlet
  • Stormstrider

除外

  • Sink Below (3)
  • Brain Freeze (3)
  • Frosting (3)

ダッシュはリソースを効率よく使用するヒーローなので、タイミングよくFrost Biteを与えることでダッシュの行動を妨げることができます。例えば、ピストルをロードし終えてリソースがなくなった直後にFrost Bite。ただ、ダッシュは場にアイテムを設置したり足りなくなったにリソースに合わせて柔軟に戦術を変えられるので、ダッシュに分があるそうです。

Vs. Dromai

装備

  • Crown of Providence(?)
  • Fyendal’s Tunic
  • Metacarpus Node
  • Stormstrider

除外

  • Sink Below (3)
  • Energy Potion (2)
  • Amulet of Ice (3)
  • Heart of Fyendal (1)

アイスランダーには分が悪い対戦ですが、攻略の鍵はドラゴンが攻撃を宣言した直後のドラゴン破壊です。このタイミングでのドラゴン破壊は、相手の攻撃が通らないだけではなく相手はアクションポイントも失うことになります。これは、Phantasm効果の条件に合うWounded Bullなどの6点以上の攻撃をもつカードでブロックすることの他にも、対象を指定できるFrosting、IcevoltやAether Hailなどをアーセナルから詠唱でも可能です。

StormstriderとMetacarpus Nodeは勝利の1手まで温存とありましたが、この試合だけは例外でDromaiの伝説のドラゴンなどを止めるためには使用する価値があります。特にアイスランダーと相性が悪いのは、相手のターン中にブロック以外できなくなってしまうThemaiと、攻撃中に破壊してもアクション効果を与えるCromaiです。

Vs. Viserai

装備

  • Corronet’s Peak
  • Alluvion Constellas
  • Metacarpus Node
  • Stormstrider

除外

  • Energy Potion (2)
  • Sink Below (2)
  • Frost Hex (3)
  • Ice Eternal (3)

アイスランダーが有利な試合です。特にRunechantに頼るビセライは、毎ターンアルビオンをチャージしてくれるので2ターンに1回フリーでWaning Moon攻撃ができることになります。ビセライに連撃があるとすれば、最後はRosetta Thornによる攻撃を使ってくる可能性が高いので相手が1点以下のリソースならこのタイミングでFrostbiteを与えることで4点分の表現価値攻撃を止めることができます。

具体的なサイドボードはハミルトンがはっきりと言っていなので、勝手に予想しました。長期戦にはなりにくいと思うのでコンボパッケージとアルビオンの自動チャージがあるのでエネルギーポーションを除外。ハミルトンは、ビセライが物理攻撃を毎ターンは行わないのではないかと予想してSink Belowと取り除いていいかも?と発言したので2枚取り除きました。

コツ

初心者の筆者が感じた個人的なプレイのコツです。今後プレイを重ねていく中で追加・変更していく予定です。

「ストームストライダーは、トドメの一撃」

ストームストライダーズ

インスタント – [resource] ストームストライダーを破壊する:このターン中まるでインスタントであるかのように、次のウィザード「非攻撃」アクションカードをプレイすることができます。

これはアイスランダーに限ったことではないのですが、ウィザード初心者には重要なポイントです。ウィザードクラスの最強装備、中にはゲーム中最強の装備とも言われるStorm Stridersですが、使うタイミングはゲーム勝利の瞬間です。自分のオフェンスターンに続けて相手のオフェンスターンに相手がブロックできなくなった状態で使用することで、2ターン連続攻撃が可能になります。

初めて使用するプレイヤーは(自分を含め)ゲームの途中で、テンポを得るためや主導権を得るために使用すると後悔します。世界王者ハミルトンはUSAナショナルとワールドチャンピオンシップで、ゲーム終了の一撃以外でStormstriderは1度たりとも使用していないと公言しています。

理由としては、FABは相手が完全に防戦一方に回った時1点のライフでも粘ることができます。そこでほとんどのデッキに最後の1撃・将棋などの詰めの1手が必要なのですが、ウィザードクラスの場合普通に自分のターンでの攻撃だけだとこの詰めの1手がだせない場合が多々あります。

「カード解決のタイミングを知ろう」

アイスランダーのプレイの難易度を上げている理由の一つが、妨害カードを使用するタイミングによってその効果が全く異なるという点です。

対象のアタックはGo Againを失い、{r}{r}を払わない限りそれを得ることができない。

5.3.2. If the stack is not empty and all players pass in succession, the top layer of the stack resolves

もしスタックが空でなく、全てのプレイヤーが(プライオリティを)続けてパスしたならば、スタックの一番上のレイヤーを解決する。

FaB Comprehensive Rules v 2.3.0より

少しだけルールの詳細に触れると、FaBにおけるプレイヤーがカードを使用できる権利=プライオリティは維持型で一度プライオリティを持っていれば、何かが解決するまで連続でスタックに積み続けられます。しかし、スタックに積んだ効果やカードが=レイヤーが解決する前には、相手にプライオリティを譲らなくてはいけません。つまり、アクション、インスタントや効果などをプレイ・発動させてもまずはレイヤーとして置かれている段階で解決する1歩手前で必ずこちらにプライオリティが回ってきます。そのタイミングで、妨害を行うことが重要になります。

例えば、USA National 2022年度決勝で実際にハミルトン(Iyslander)がラトコフスキー(Fai)との決勝で見せた一手では、ラトコフスキーがArt of Warを使用したターンでの最初の攻撃にBelittleをプレイ。しかし、これが解決する前にハミルトンはBlizzardを使用。この時点ではまだMinnowismを引けてないので、ファイは残りの手札のみで2点のリソースを払わなければBelittleはGo Againを失うことになります。

もし、タイミングが一つ遅れてBelittleが解決した後にBlizzardを使用した場合、ファイはMinnowismを手に入れているためブルーピッチを使ってBlizzardのコストを払いGo Againを維持して、ターンを続けることができていたことになります。

Talisherでプレイしていると、自動的にプライオリティが回ってくるので問題ないのですが、実際にプレイしているとこのタイミングを知らないと妨害の価値が全く違ってきます。

「鍵はアーセナル?」

最初の10戦以上運以外では全く勝てなかった筆者はブロック戦略とアーセナル使用を強く意識することでなんとか試合になってきた気がします。

ハミルトンの大会の試合をいくつか見てみると、時には数ターンアーセナルに埋めたままカードを温存ということもありますが、基本的にアーセナルは常に埋まった状態でした。

アーセナルにカードがあるとないでは、アイスランダーと試合経験のあるプレイヤーなら行動パターンに影響も出ます。相手が自分のターン中に妨害を受ける可能性を意識することで、使えなくなるカードをよりはブロックにとブラフだけで相手のテンポを下げることもあります。

アイスランダー完全初心者の観点から、アーセナル向きのカードと感じたのは以下のカード達です。

Go Again

相手のヒーローのカードと起動アビリティは1{r}追加でかかる。

Chanel Ice – あなたのエンドフェーズ開始時に1点のフローカウンターをChannel Lake Frigidに置き、もし各フローカウンターにつき1枚のIceカードをあなたのピッチゾーンからデッキの下に戻せなければこのカードを破壊する。

理由: ハミルトンが公言していますが、相手が各行動に1点の追加コストを払うとしても、(Tunicなどない場合)は基本的にブルーピッチ1枚で済むので、1ターンだけの維持だと相手は1枚、こちらは2枚(CLHとピッチカード分)とレート未満の価値になってしまうことも対戦デッキによってはありえます。なので、超過レートの価値を確実に得るためにはCLFを一度出したら相手のターンを2回は妨害したいところです。

⚠︎ファイなど連撃を得意とするヒーローに対しては1ターンでも価値があると思われます。

そこでアーセナルに設置して、相手のターン中に使用することで、次の自分のターンを1回維持するだけで相手のターンを2回妨害できることになる上に、アーセナルからの使用でFrostbite分も加わり最初の行動には2点のリソースが必要になり相手はTunicカウンターだけでは足りなくなります。

アイス融合

対象に5点のアーケンダメージを与える。もしAether Iceveinが融合されていてヒーローにダメージを与えたらなら、そのヒーローは{r}{r}を払わなければカードを1枚捨てる。

理由:アイス融合なしだと、カードの表現価値がレート未満となるので基本は融合して使いたいのですがそのためには融合用のカードと合わせて3枚必要になります。しかし、アーセナルからはピッチも融合用提示カードもつかえないので、アイスベイン自体をアーセナルに設置することで、手札2枚でも融合版アイスベインを発動できるようになります。

ブルーなら相手のターン中に使用した場合は、Frostbiteもつきますが、他の色でもアーセナルで自分のターンにWounded Bullなどの代わりに使用しても十分効果が出ると思われます。

対象のヒーローは{r}を払ってもよい。もしそうしなければ、アーセナルのカードまたはそのプレイヤーがコントロールするアライをあなたの次のターン開始時まで凍結する。

もしCold Snapがアーセナルからプレイされたならば、カードを1枚引く。

Go Again

対象のヒーローは{r}を払ってもよい。もしそうしなければ、あなたの次のアタックはDominateを得る。

もしPolar Blastがアーセナルからプレイされたならば、カードを1枚引く。

Go Again

理由: 上の2枚はアーセナルから発動することでのドロー効果が1点。あと、基本はブルーピッチで発動させることで、残りの2点を使ってWaning Moonで3点攻撃できます。よってテキスト効果を無視しても、1枚のカードで3点攻撃+Frost Biteとレート超過の価値があります。

Enlighted Strikeをプレイする追加コストとしてあなたの手札からカードを一枚デッキの下におく。

1つを選ぶ;

  • カードを一枚引く
  • Enlightened Strikeは+2[attack]を得る。
  • Enlightened Strikeはゴーアゲインを得る。

理由:個人的にはハミルトンがこのカードをアーセナルに入れていたのを見た時、かなり驚きました。ブルーじゃなくてもいいんだ〜と考え方が一気に変わりました。アーセナルに設置された場合の大きな利点は、手札が(どんな)1枚でもこのカードをプレイできる点にあります。よってテンポを奪われそうな時3枚をブロックに回して、自分のターンでアーセナルからE Strikeを使用。そしてカードドローモードを選ぶことで、再びアーセナルを埋められるようになります。

(受難は相手のヒーローのコントロール化でアリーナに設置される。)

あなたのコントロールするアタックはGo Againを得ることができない。(元々無条件でGo Againを持っている場合は影響しない)

あなたのエンドフェーズの開始時にHypothermiaを破壊する。

理由: 対戦相手によっては究極の妨害カードとなりえますが、このカードが効果を発揮する試合では、その使用のタイミングで価値が全く変わってきます。アーセナルに設置することで、相手の1手目を見てか=後出しジャンケンで使うことができるようになります。例えば、ファイやブライヤーのコンボターンを完全にシャッドダウンした時の表現価値は「カウンターボム」級です。(勝手に言葉です)

アイスランダー専門

アイス融合

Xのフロストバイトトークンを対象のヒーローのコントロール下で作成する。そして、もしIce Eternalが融合されていたなら、そのヒーローにそのヒーローがコントロールするフロストバイトトークンの数だけアーケンダメージを与える。

理由: このカードの火力はアイス融合とピッチしたリソースで決まるので、このカードの使用は基本的にアーセナルからです。ただしFrost Hexが2枚以上設置されていないのレート未満の価値になるのでそれ以前の状況ではアーセナルに埋めることはしない方がいいと思われます。

Go again

Instant – Amulet of Iceを破壊する: 対象のヒーローは{r}{r}を払わなければカードを1枚捨てる。この効果はこのターン中にアイス融合を行なった場合のみ使用可能。

理由: アーセナル向きとは思いませんが、もし直ぐにそのターンこのカードを使用する予定もなく、他にアーセナルに設置するものがなければブラフに使うことと、0コストでFrostbiteをつけることができます。

追記:禁止になったので、とりあえずはWinter’s Biteで手札の引きが良ければ同じような効果を味わえるかな?

対象のアタックはGo Againを失い、{r}{r}を払わない限りそれを得ることができない。

既にインスタントなのでFrostbiteが追加される以外は、効果がないと思われるのですが…

間違っているかもしれませんが、カードにブロック値がないので手札にキープしていてもいざという時にブロックに使用できず、Go Againが関係ないバージョンの手札が使えるデッキだと手詰まりのカードになり得ると思うのでピッチで循環できない場合と他にアーセナルにおけるカードがないなら、アーセナル設置もありかと感じました。

「アイスウィザードアクションの使用法」

上の3枚は攻撃を持つアイスカードですが、ブルーカードなのでその火力が低く単純に1枚で見るとレート未満のカードです。

ただ、アイス融合の材料としてアイスベインなどの使用には重要な役割を持っています。最初のうちは融合の材料のためにデッキに入っていると考えてもそこそこデッキが回せる気がします。

しかし、状況によってはブルーアイスカードなのでアーセナルから使用することでその価値を上げることができます。

まず、タイミングよくFrostbiteを相手に与えられれば、相手の手札を1枚削りその分の平均3点分の表現価値が得られます。Aether Hailならブルーピッチで残りのリソースでWaning Moonに使うと合計5点のダメージで、2枚で8点となり、Aether IceveinやWounded Bullと同等の表現価値を出せます。

Frostingは、無コストなのでお互いのカード同士のトレードの、おまけの1点アーケンと考えても1枚で表現価値4点のレート超過の可能性があります。

Iceboltはコストが2点かかるのでブルーピッチだけでは、Waning Moonが足りになくなってしまいます。そこで、Tunicリソースを使用することで、2枚で6点の攻撃+Frostbite(3点分の妨害)の9点表現価値が出せる計算になります。

上手く使えれば3枚全てレート超過の価値を出せるのですが、鍵はFrostbiteのタイミングにありそうです。

「Amulet of Iceは、リラックスして設置」

カードがCC禁止になったので、このセクションは思い出として残しておきます。

Go again

Instant – Amulet of Iceを破壊する: 対象のヒーローは{r}{r}を払わなければカードを1枚捨てる。この効果はこのターン中にアイス融合を行なった場合のみ使用可能。

ハミルトンが褒めていたカードなので、最初のうちは手札にくるたびに喜んで場に設置していました。しかし、最初の10試合ぐらい1度も使えるタイミングが来ないまま完全に飾り状態。

そこで気負って設置するのではなく、基本はピッチやアイス融合の材料としt使用してもしアーセナルが空いていたらアーセナルからプレイという感じで、自然と流れから場に出るように思考を変えたら少し使えるようになって気がします。そして、アイスベインとの手札破壊シナジーは発動できるとかなり強力でした。

デッキ評価

⚠︎全て個人的な意見です。今後プレイを重ねるうちに変更する可能性もあります。

面白さ: A-

操縦者がゲームをコントロールしているという意識が強く持てるデッキです。デフェンスターンでも、攻撃・妨害・ブロックと選択肢が尽きません。気を休める暇がなく、ゲーム開始から終了までマイターン気分を味わえます。A-としたのは、デッキのアーキタイプの性質上やむを得ないのですが、アグロに比べて試合が長くなりがちで疲れます。

操作性: C

操作難度が高いデッキです。理由は3点。

一つ目は、通常のアグロデッキに加えて選択肢が圧倒的に増えます。まず、ブロックか攻撃かという大きい2択に妨害という3つ目のカテゴリーが加わります。更に相手のターン中にも攻撃ができるウィザードの特徴で、自分のオフェンスターンを使うのか相手のディフェンスターンでの攻撃か、それとも両方かという面でも選択肢が増えます。

次に、アイスランダーの能力がブルーノンアタックアクションをインスタント使用できるというものなので、インスタントカードの使用のタイミングを知らなくてはいけません。使うタイミングでその価値や効果が全く変わってきます。しかし、正しく使用するためのカードの効果の真の価値を見出すためには、ルールをしっかり理解しなくてはいけないという点です。

最後は、妨害効果は相手のデッキの戦略と手札の可能性を理解して初めて発揮できるので、メタ環境を知り自分のデッキ以外も覚えなくてはいけません。

コスト: C

競技トップレベルのデッキなので高額になっています。特にStormstriderとFyendals’ Tunicは換えがききません。現在Fabraryでは$1390という見積りになっています。

競技性: A

2022年度ワールドチャンピオンシップとUSAナショナル優勝は伊達ではなく、正しく操縦できれば大会優勝を狙えるデッキだと思われます。

柔軟性: A

妨害を上手く使用することでアグロデッキにも対抗できる上にコントロール系デッキとの消耗戦の対応策としてコンボパッケージもあるので非常に柔軟性が高いデッキとなっています。

感想

まだまだ超初心者ですが、第1印象としては「深い」デッキです。FABは通常のアグロデッキでさえ他のゲームと比べると毎ターン複数の判断を迫られるますが、今回のデッキはそれを数倍にした感じです。またこのデッキでまともに試合するためには、ゲームのルール構造やメタ環境における対戦相手のデッキの戦略も理解することが必須で、どこまでも突き詰められる可能性を秘めたデッキと感じました。

最初の10数戦は運で勝てた試合以外はプレイミスだらけでした。1度のミスでテンポに差がつくとそのまま巻き返すことが全くできずに一方的に負けていました。そこで一旦試合を辞めて、ハミルトンの試合をもう一度見てみると気づいたのが、効率の良いブロックにこだわらずに惜しみなくカードをブロックに使用していることと、常にアーセナルにカードがあるという2点でした。筆者はブロックの効率性ばかり考えて、効率の良いブロック以外はノーブロック、アーセナルも空の状態がゲームの大半を占めていました。そこでこの2点に注目してプレイしてみると、まだまだ負け越しですがなんとか試合にはなってきた気がします。

そして、このデッキは相手にテンポを与えないことが大前提なので、1度のミスプレイで相手に余裕を持たせてしまうと、そのまま負けてしまう「1度のミスが命取り」になるデッキと感じました。

情報元

英語がわかるなら、オリジナルのYoutubeをぜひ見てください。他のデックテックとも比べて、非常に細かく説明してくれています。

参考

USAナショナル優勝後(世界大会前)のデックテックです。

USA ナショナル2022 準々決勝のハミルトンのブルランダー vs. オールドハイムの一戦です。ハミルトンが見事に終始テンポを維持しています。

⚠︎このデッキは世界大会前のバージョンです。