このシリーズでは新米フレッシュアンドブラッドTCG(FAB)プレイヤーの奮闘ぶりを記録していこうと思います。FABを楽しくプレイしている1プレイヤーの独り言ですが、自分自身他のプレイヤーのプレイ動画からこのゲームに興味を持ち始めたので、このシリーズが一人でも多くの日本人FABプレイヤーの人口増加に役立てればと思います。初回は記憶も真新しいうちに本日終えたばかりの、アーマーリーのクラシックコンストラクト試合についてです。
FABの初プレイから約1ヶ月が経ちました。FABは対人で物理カードを使ってゲームをすることもとに作られているため、ゲームショップで対戦するためのイベントが公式でサポートされています。
ただ時間の都合から、指定の時間に半日近くをゲームショップで過ごすというのは個人的には無理があったのですが、幸いなことにウェブカメラを用いたオンライン対戦を公式のイベントとして扱っているゲームショップも存在しています。
アーマーリーイベント
公式のイベントの一つにアーマーリーイベントというものがあります。
Armory Events are the lifeblood of Flesh and Blood OP, and the recommended entry point for players embarking on their FAB adventure. Available every week at Local Game Stores around the world, Armory Events are the perfect place to battle & connect with FAB players in your local area, while receiving exclusive prizes!
https://fabtcg.com/organised-play/armory-events/
アーマリーイベントは参加費を払うことで誰でも参加が可能で、イベント限定の賞品も用意されています。筆者はカナダのゲームショップが主催しているアーマリーイベントに2022年6月度から途中参加し始めました。
対戦相手が発表された後は指定の日時までに、対戦相手とウェブカメラで試合をしてその結果をFABの公式サイトに報告するというシステムを使用しているので、自分のスケジュールに合わせてプレイできるのがとにかくありがたいです。
加えて、筆者が参加しているアーマーリーイベントは勝敗に関係なく全ての賞品が抽選で決まるので勝敗を気にせずプレイできるのがカードがまだ揃っていない筆者としては気軽にプレイでき、これまで対戦した相手全てとても優しく丁寧にゲームのルールを解説してくれたりゲームへの熱意を語ってくれました。オンラインなれど、これはデジタルでは経験できなかった開発者が意図した対人TCGの利点を体験できている気がします。
Vs. 18位プレイヤー
今回の対戦方式はクラシックコンストラクト。フル構築フォーマットです。筆者の使用デッキはUprisingで加わったばかりの新忍者「ファイ」。
あなたはフェニックスの炎を墓地に配置した状態からゲームを開始してもよい。
各ターンに1度インスタント-[3 Resources]:フェニックスの炎を1体墓地から手札に戻す。この能力発動コストはあなたの指揮下にある各ドラコニックチェーンリンクにつき[1 Resource]安くなる。
自分:「よろしくお願いします。」
対戦相手のS氏:「あれ?クラシックコンストラクト戦だよね?」
自分:「まだゲームを初めて間もないんで、高額のカード持ってないんですよ。」
(レジェンダリー装備品がないから、短縮版・構築フォーマットのブリッツに参加って思われたのかな?)
FABはTCGとしては類まれなスキル重視のゲームなのですが、高レベルの試合ではやはり他のTCGと同様に高レア度のカードが必須になります。ファイに関して言えば「惰性の仮面」は絶対必須でしょう。
各ターン1回限定:もしあなたの指揮下にあるアタックアクションがチェーンリンク3回連続以上ヒットした場合、カードを一枚引く。
ブレードブレーク
しかし、ゲームを初めて4週間強少しずつブースターパックを開けながら一喜一憂して楽しんでいる筆者は現在レジェンダリーカードは二枚しか所持しておらず、一枚はファイでは使用不可能、もう一枚もあまり役に立たないカード。
S氏:「いやそれは全然いいんだけど、ヒーローがヤングバージョンだったから」
(え… ルーキーミステイク。勝手に無意識で自分は引け目を感じているのか?)
ゲーム開始前に軽い雑談。
S氏:「旅行中なんだって?FABの海外大会とか旅行先で参加してるの?」
(TCGプレイヤーの冗談だな。)
自分:「まさか。まだ始めたばかりで、カードもそろってないですから。」
S氏:「始めたばかりなの?」
自分:「そうなんですよ。でも、完全にはまってしまって、人生初の物理イベント参加で、アップライジングセットのプレリリース・シールド戦に参加しました。1勝もできなかったけど、マーベルカードが当たったんで違う意味での大勝利を収めた気がします。」
S氏:「それはよかったね。君がファイを使ってるって分かっていたら、違うデッキでプレイしたのに。最近、アップライジング用のデッキも作ったんだよ。」
S氏はおもむろに別のデッキを取り出してカードを見せてくれると…
(最初の一枚がいきなりマーベルドラゴン。あ、彼も持ってるのか)
二枚目、三枚目もマーベルドラゴン…
(んん?)
(…)
(え…)
自分:「マジか!!!全部マーベルじゃないか!!一体いくらかかったんだ?」(興奮)
S氏:「4ケースぐらいであとはトレードだから、そんなにかかってないよ。」
1ケース・4ブースターボックス。1箱相場がUS$80~$90。安く見積もってもUS$1280。
(これが本当の大人買いなのか?)
レジェンダリーやマジェスティックをフルで搭載のガチの大会使用デッキ。しかも、相手プレイヤーはなんと全てのカードをプレイセット分コンプしている上に、デッキ全てマーベル版のドラゴンを入れたドロマイでデッキも見せてくれる強者。単純にシングル買で各セットコンプするのに$1000〜$1500ぐらいかかる計算で行くと7セット分だから日本円で100万円以上このゲームに費やしている計算に…
自分:「FAB歴は長いんですか?」
S氏:2019年の10月ぐらいからだよ。当時は初版とアンリミテッド版の差が明白じゃなくてね、Crucible of War(セット3)の初版は店頭で安売りされてて一箱$60ぐらいで買ってたら、それが数千ドルなってたな。
自分:「凄いですね。特定のヒーローに飽きたら、次のヒーローに移行する時それまでのカード売ってますか?」
S氏:「いや。いつでもいろんなデッキ作れるのようにキープしてるよ。時間かけてるから、全カード今の所揃ってるよ。」
全セット・プレイセットコンプリートって総額100万円以上費やしてるのか。ネットワークとかワイレススピーカーのテクノロジー系も趣味な自分だけど、かなりかけてるつもりでも100万には程遠いぞ。現在$1000ぐらい多分使ってるけど、奥さんにバレないかドキドキしている自分とは桁が違う(バレても怒るような人じゃないけど)…
ちなみに、相手の使用ヒーローはブライアー。
アースとライトニングのエッセンス
あなたの指揮下にあるアタックアクションカードが相手のヒーローに最初にダメージを与えた時、アースの具体化トークンを作成する。
各ターン、あなたが2回目のノンアタックアクションカードを使用した時、ライトニングの具体化トークンを作成する。
レジェンダリー装備はもちろん、デッキないもガチの大会使用デッキ。
自分の最初ターンからいきなり、フェニックスの炎を墓地に設置し忘れに気づく。
自分:フェニックス墓地に設定し忘れたんですけど… いいですかね?
S氏:全然Okだよ。
(実は、このルーキミステイク。2回目… 前回は自分のミスなので、何事もなかったかのように墓地に設置なしでプレイ。)
結果はもちろん惨敗。実力の差に加えてカードの差。勝てる要素ゼロなわけだが、このゲームは負けても学ぶことが多く(負け惜しみじゃないよ)今回も楽しくゲームできました。
加えてファイデッキの鍵になりそうな「フェニックスの構え」などのマジェスティックもプレイセットは持っておらず、構築デッキ大会では通用しない内容。
結果は安定の不戦勝以外はアーマーリー参加からの全敗記録を更新。
S氏:「悪かったね。ファイを使っているって分かってたら違うデッキ使うんだったよ。」
自分:「いえいえ。他のゲームと違って、このゲームは負けても学ぶことが多いんで。負けても楽しくやってるですよ。」
S氏:「それはよかった。普段はできるだけ相手のヒーローに対して劣勢なヒーローを選んで、戦うようにしてるんだよ。自分の練習のために」
(なんか、少しかっこいいぞこの人)
自分:「まだ、このグループでは無勝なんですけどね。でも、初心者の自分にもこのグループの人はみんな暖かくてカジュアルにプレイできる環境がいいですよね。」
S氏:「そうだね。まあ、最近はみんなXP獲得に気合が入ってるからちょっとガチが多いけどね。」
自分:「XPって?要は試合して経験値を貯めるんですよね?貯まったらそれが、プロツアー参加資格とかにつかがるってことですか?」
S氏:「その通り。特定のランクを維持してると上の大会に出られるんだよ。自分は現在18位だよ。」
(ええ〜 超ハイランカーと試合してしまったではないか。)
デッキの参考にする以外はプロツアーは自分とは無縁なので気にしてなかったのですが、思いっきり公式ウェブサイトのトップで「Road to Nationals」が宣伝されてますね。
結局、今日の対戦相手は公式サイトでも最近読んだばかりの記事を書いたプレイヤーとも日頃から試合を行なっているようなまさにプロ予備軍プレイヤー。
ハイランカーとプレイできたことに大満足。
ただ、最後にカナダのプレイヤー人口が気になったのでオフィシャルサイトを確認すると、18位のまわりに見覚えのある名前が…
あれ?カナダ15位とカナダ17位とも対戦してるぞ… 不戦勝以外・このアーマリーイベントでのでは無勝なわけが分かった気がする。
これは、『俺は弱いけど… 相手も強すぎるんだ!』
『俺は弱いけど… 相手も強すぎるんだ!』
By 自分
でも本当にわかったことは、ハイランカーなのに、対戦者は皆全員、丁寧に辛抱強く接してくれていたことにこれまで以上に感謝。FABの新たな魅力、「フレンドリーなプレイヤー・コミュニティー」に気付かされた1日でした。